金木犀の木

 

 

 

先日、庭先に立つ金木犀の木を伐ってもらった。

 

父と母が結婚記念樹として植えたものだから、

 

彼是樹齢40年ちかくの大きな木。

 

一昨年まではこじんまりとまんまるに葉をつけ、

 

それほど巨木な感じはしなかったのだけど、

 

ここ1・2年でおそろしく大きな木になった気がして、

 

母と話し、伐ることをきめる。

 

ただ一つ、金木犀の木は年中葉で覆われているので

 

すずめの格好の棲み処となっていた。

 

どこへ越したかなと思っていたら、

 

すぐ近くの笹の葉の群生する道路わきからにぎやかな声。

 

そして真新しい切り株のほのかな温もりに、すこし切なくなる。

 

友達に、金木犀の木のスプーンを作ってもらうことに。

 

手元にのこる日々の記憶として。