雨の日には

 

 


夜更けから雨が降り始め、今日は一日雨模様。

 

よく晴れた日には傘が何本も手の届く範囲にあるのだけれど、

 

今日のような本格的な雨の日には、小さな小さな傘が1本あるだけ。

 

息子がぽつりと、

 

「いっつもは何本もあるのにね。」

 

本当にそうなのだ。

 

いつもは、人に貸せるほどあるのに。

 

「しばらく雨が降らなかったからね。」

 

ポタリと滴を垂れながらなんでだろうと小首をかしげてみる。

 

苦手だった雨の日に、疎ましさを感じなくなり始めたこと。

 

冒険も日常もみんなひっくるめて日々なのだ。

 

なんて雨の日には、心もち優しくなれる気がする。